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執筆者の写真Shinya

卒業式(3/23)

・博士課程 劉さん

私にとって、初めての博士後期の学生で、進矢研では初めての博士号取得者です。

柔道のバイオメカニクス研究がしたいと言って、鹿屋から来た留学生です。

私は、個別のスポーツに専門性があるわけではなく、柔道も完全に素人なのですが、劉さんは自分でどんどん研究を進めていって、Sports Biomechanics誌に論文も通し(もう1本査読中)、無事博士号を取得できました。


専門外の方にはなかなか伝わりにくいのですが、柔道のバイオメカニクスは、技術的に難しいことが多いです。まず、道着を着ているとモーションキャプチャーをするためのマーカーが貼れない。次に、なんとかモーションキャプチャーをしても、取と受の両者の攻防に関しては、二者間で作用する力が計測できないため、動力学的な解析ができない。歩行やジャンプといった動作では、空気抵抗を無視すれば床反力が唯一の外力なので、理論的には運動方程式が解けるのですが、水中動作やラグビーのタックルなど、外力の計測が困難・不可能な系の研究は非常に難しいわけです。(加えて、コロナ関連で、接触を含む実験を自粛していたという…)


とまあ、様々な困難を乗り越えての博士号。本当におめでとうございます!



・修士課程 藤井さん

藤井さんは、数学やプログラミングに強くて、独学で進めていける感じだったので、当初は、不確実性が含まれる環境での障害物跨ぎ動作シミュレーション、というテーマを勧めました。結局うまくいかなかったわけですが、最後半年で、動的安定性解析を行って、なんとかかんとか書き上げた、という感じです。プレゼンテーション(書く方もしゃべる方も)が器用なタイプではないので、研究の成果物は、一見パッとしないのですが、理数のバックグラウンドは確かです。長く付き合っていると分かるのですが、こういう人がもっと評価されて欲しいですね。卒業後はIT系の会社に勤めるということで、彼のスキルやポテンシャルが活かされると思います。おめでとう!



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