Yoshimoto K., Shinya M. (PLoS One, 2022).
- Shinya
- 2022年3月17日
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吉本さんの論文が PLoS One に掲載されました。
彼の卒論ネタが約1年後に掲載なので、いい感じですね。
障害物跨ぎ歩行時のクリアランスを、AzureKinectでそこそこ撮れるよ、という内容です。
Kinectは、v1, v2, Azure と3代目になるのですが、地味に進化というか変わっていて、計測する際は、どっち方向から撮るといいかというクセがあるのですよね。v2までは、原則前額面のみといった感じで、斜めになったりすると全然だめだったのですが、Azureになって、矢状面でもそこそこいけて、相対的に斜めから撮るというのがアリになっています。なので、先行研究(Yeung et al., Gait and Posture, 2021)とも共通しますが、歩行課題を1台で撮る場合、斜め前がベストポジションになっています。
validationの際には、optical mo-cap用の反射マーカーを付けて、mo-cap用の赤外線カメラ撮影と同時にKinectで撮影する必要があるのですが、これが地味に、赤外線領域で干渉するのか、Kinectのdepth画像が反射マーカーの影響を受けるのですよね。特に足関節や足部といった、身体のサイズに対して相対的に反射マーカーが大きいところは、Kinectのvalidationは難しいのです。ということで、地味に、事前に剛体を定義した後、validation時は足部の外側に貼るマーカーを減らして、干渉を最小限に留めるという工夫をしています。
殆どの読者には(たぶん査読者にも)伝わらない、地味な工夫なのですが、このあたりの追究が研究の醍醐味で、強みだと思うのです。でも、誰かに語りたい、聞いて欲しい、やるやんって言って欲しい、そんな感じの研究です。
Yoshimoto K., Shinya M. (2022).
Use of the Azure Kinect to measure foot clearance during obstacle crossing: A validation study.
PLOS ONE, 2022 Mar 11;17(3):e0265215.
doi: 10.1371/journal.pone.0265215.
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